NEWS お知らせ
2023.10.04

オフィス空間における環境配慮型製品の導入傾向とikumori製品採用事例

ikumoriパネル北海道産ニレをご採用いただいた株式会社FRS様の(右側より)営業部長 芳賀様、設計士 千田様、ディレクター 村山様、広報 間宮様(以下、敬称略)にお話しをお聞きしました。

株式会社FRS(フォーバル・リアルストレート)
【事業内容】
オフィス不動産仲介
オフィスのデザイン・設計・施工・監理
オフィス移転支援サービス ICTツール・家具・OA通信機器の販売

■―まずは御社の取り組まれているエコワクについて教えてください。

芳賀:SDGsへの貢献は、いまや「当たり前に取り組むべきもの」になりつつあり、それは働く場も例外ではありません。エコワクは「エコロジー(ecology)」と「ワーク(work)」を組み合わせた造語で、移転先やリニューアルなどで、新しいオフィスを構築する際に「環境負荷低減」と「働く場のあり⽅」を考え、 最適化したオフィス空間づくりを実現する取り組みとして、2022年から始動しました。エコワクを通して、クライアント企業が⼒強く成⻑していける「サステナブルなオフィス空間」を構築するご提案をしています。

例えばですが、環境負荷低減の取組みでは、推奨商材として、内装材・クロス・什器家具などのアイテムを一覧化しています。それらの一部でも採用していただくと、エコワク認証としてお客様の受付に置いていただけるような盾を贈呈しているんです。盾についているQRコードを覗けば、どういう取り組みをしたのかが見えるような仕組みになっています。

■―エコワクの必要性を実感できるクライアントのオファーの事例を教えてください。

芳賀:1つは新卒採用を強化している企業様からのオファーです。SDGsに関する取り組みは企業評価に繋がるため、採用を意識している企業様は移転などの際にも環境配慮に積極的です。また、優秀な人材を確保したいという企業様は、例えば、福利厚生や社内のSDGs施策、サークル活動など、エンゲージメントを高めるための取組みに積極的なので、エコワクと親和性があるのかなと感じています。

あとは、不動産や建設業界では、環境への取組みが遅れていると選ばれないという機運がありますね。また、例えば小さいお子様向けのサービスを展開している企業様では、環境配慮された空間で子供を育てたいという親御さんの想いがあるようで、保護者へのPRとしてSDGsに取り組みたい、という声も聞いており、教育関連に関しても需要があると感じています。

■―オファーに対してエコワクを絡めてバッチリはまったケースを教えてください。

芳賀:ビル管理会社様から賃貸オフィスの空室を、SDGsを踏まえたセットアップオフィスにしたいという問い合わせがありました。賃貸物件が空いた時、一般的には内装を撤去して、まっさらな状態で貸し出すのですが、そうではなく、予め内装を施して物件を貸し出すケースをセットアップオフィスといいます。最近は市場のニーズに合致することから増えているんです。物件のオーナーが投資関係の会社だったのですが、投資家は、SDGsに取り組んでいる企業でないと投資対象にならないという背景があるとのことで。そこから、エコワクについてご説明すると、すぐにサステナブルなオフィス空間づくりをするエコワクの考え方に共感いただき、案件化してきました。

■―エコワクに絡むクライアントの意向は、どの段階でどのような立場の方から見えてくるか教えてください。

芳賀:経営者やその立場に近い方に、移転のきっかけとなる経営課題についてヒアリングをする段階で、環境貢献に対する自社の意向や展望を聞けることが多いです。企業が移転を考えるということは、やはり何百万、何千万とコストがかかるので何かしら経営課題があって検討し始めます。
例えば、人材不足で採用を強化したい、テレワークの増加によるコミュニケーション不足があるため、集まる価値のあるオフィスに変革したい、など様々です。その課題を持っている方たちにしっかり話を聞くという段階を経て、初めて良い提案ができるため、十分にヒアリングをするようにしています。その中で、環境貢献や働く場に対する考え方についても、話してくださることが多いですね。

■―最近の傾向として、クライアントからSDGsに関する商材について求められることが多いですか?御社で提案することの方が多いですか?

芳賀:正直なところ、クライアント様から積極的に、SDGsに関する商品がほしいというご意見は、まだ少ないのが現状です。ikumoriのような商材のことや、各社の様々な取り組みなどの情報を、まずはこちらから発信しています。お客様へのヒアリングの延長線上で、「環境へのこんな取り組みもあるんです」とお話をすることで、「それはいいね」という反応が増えてきたかなという印象はありますね。これも、我々が発信をしていなかったら、拾えなかった声なのかなとは思います。

親会社のフォーバルが、「ブルーレポート」で中小企業経営者の実態調査をし、様々な情報を開示しているんですが、「何から取り組んでいいかわからない」というのが中小小規模事業者の本音なんです。ただ、「何かした方がいいのでは」という声を経営者様からよく耳にしますので、それなら小さいところから、例えば、「チェアを頼むならエコワク商材から選定してみてはいかがでしょうか」とご提案をすることで、環境商材にご興味を持たれるケースが多いです。コストが高いとハードルが高くなってしまうので、我々も推奨商材として、海外製品ですごく高いものなどは省いています。同じ価格なら環境配慮製品はどうでしょうかと提案できるように、通常のオフィス構築にかける費用感と同程度のものを扱うようにしています。

壁:ikumoriパネル 北海道産ニレ
物件名:株式会社ルトラ様 設計事務所:株式会社FRS様

■―今回、エコワクからikumoriに繋がった経緯を教えてください。

千田:今回のお客様は、元々はシェアオフィスにご入居されていましたが、独立して新しく事務所を構えるタイミングで、私たちがご提案することになりました。入居していたおしゃれなシェアオフィスを気に入られていたこともあり、移転先のオフィスも木を使ったかっこいいオフィスにしたいとのご要望がありました。そこで、私たちのご提案のなかで、木の内装材も選定していくことになったんです。そして、デザイン検討の段階で、お客様が通るエントランス空間の壁に木を使用することに決まりました。
ikumori製品はデザイン性が高く、環境配慮製品であることから今回のお客様へ自信をもってご提案できると感じ、内装材としてまず候補にあがりました。他社の製品とも比較しましたが、ikumori製品の黒っぽい筋の風合いや雰囲気が、内装デザインにとてもマッチしていたので、最終的にお客様へご提案することになりました。

■―クライアントへのプレゼンの際にどういった提案をされましたか?

千田:まず、素材についてご紹介しました。その後に、環境配慮型の製品であることをお伝えしていきました。「製品に使った分だけ森に植樹をするという取り組みをされている会社さんの内装材なんですよ」とikumoriの話をすると、「そういった取り組みがあること自体全く知らなかった。いい取り組みですね」というお声をいただきました。
デザイン性はもちろんですが、環境配慮型の製品であるためご紹介し易かったです。ご提案の際には「価格的に同じくらいであれば、環境配慮型の製品にした方が、採用時の自社の取組みのPRにもなりよいかもしれませんね」とお伝えしました。

■―そうすると、意匠的なところから入っていって、環境的な側面については、選定上、後押しになったかもしれないといった感じでしょうか。

千田: 今回は、ikumoriのサンプルを提示した段階ですごくかっこいい素材だと気に入ってくださいましたが、環境配慮の側面とコスト面がしっかりと評価された製品であったため、実際にお客様へのご提案に辿り着いたと感じています。見た目が良いけど高かったり、国産材ではなく環境配慮という面がみえない製品であれば、数ある製品の中に埋もれてしまったかもしれません。

壁:ikumoriパネル 北海道産ニレ

■―SDGs の需要動向について

芳賀:需要としては、まだこれからだと思いますが、スクラップ&ビルドが日々行われているオフィス構築分野においては、SDGsへの取組みをあたりまえにしていくことが必要だと感じています。そのためには、比較的手の届きやすい価格帯であることが重要なのかなと思います。というのも、やはりSDGsや環境配慮製品というだけでは、コストやデザイン、機能面が見合わない場合どうしても無理が生じてしまいます。デザイン性や価格がしっかり評価された製品が幅広く流通してこないと、当たり前化していくのは難しいのではないでしょうか。少なくとも、日本の企業の99%近くは中小小規模事業者ですから、特に価格面が重要となってくると感じています。

■―ikumoriプロジェクトについてのお考え・感想

村山:ikumori製品をご紹介いただいたのが、エコワクのプロジェクト立ち上げのタイミングで、環境配慮型の床材や壁材をすみずみまで調べていた時でした。「国産の木材を使った不燃のパネルを新しくだしました」とお聞きして、すぐにエコワク商材のリストに入れさせて頂こうと決めました。
オフィス内装で使える不燃仕様の国産木材はikumori製品が唯一でしたし、他社製品は国産木材を使ってはいても、植樹までしている製品はあまりお聞きしません。これは、私たちのエコワクの考え方と合致していて、とても良いタイミングで出会ってよかったと感じています。

千田:導入すると発行してもらえる植樹証明書があると思いますが、お客様へのご提案の際にそういった目に見えて分かりやすいものがあると、環境配慮製品であることやSDGsへの取組みを伝えやすいですよね。

間宮:先ほど冒頭でお伝えしましたように、エコワクの推奨商材を導入していただいた方に贈呈している盾にあるQRコードから各証明書が見れるようになっているんですが、ikumoriの植樹証明書もそこにいれたいと考えています。

芳賀:お客様が環境への取組みをうまくPRできるものをつくりたいと思っていました。SDGsに取り組んだと話すだけではなく、例えば、採用面接にきた学生さんや、オフィスに初訪問してきた方がエコワクの盾を目にしたり、商談のアイスブレイクの場面なんかに、植樹の取組みの話ができたらいいですよね。そういった環境配慮への取組みを発信する場面では、植樹の写真や実際の植樹証明書などがとても効果的だと思います。CO2排出削減につながることが期待される内装材というだけでなく、その先にいるお客様に価値を感じて頂くという視点でも、ikumoriプロジェクトは意義があり、とてもよいなと感じています。エコワクの取組みとしても、ぜひ今後も参画していきたいですね。

―環境配慮型製品の導入傾向からikumoriへのご意見まで、本日はありがとうございました。

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